ミノルタ DiMAGE X  サンプル画像(蓮花寺池公園梅林特集)

(1)第一印象 2002.2.7DiMAGE X & MD Player

 デジカメの出荷台数がフィルムカメラ(銀塩カメラ)を超えてしばらく経ちます。そのデジカメの人気を支えるのがフルオートコンパクトです。一昨年のキヤノン「IXY DIGITAL」の登場はまさしくフルオートコンパクトブームの先鞭を付けるものでした。富士フイルムの「FinePix40i」とともに大人気となり、今日のデジカメの方向性を作りました。その後もIXY DIGITALを模した「銀カメ」と呼ばれる金属製コンパクトデジカメが次々と登場しています。ポケットに入り、シャッターを押すだけで簡単に写真が撮れる。その場で見られたりプリントしたりメールで送ったりして遊べる。確かにフルオートコンパクトデジカメの楽しさは理解できます。

 しかし先述の通り昨年までのコンパクトデジカメのほとんどがIXY DIGITALのフォロワーでした。形状も機能もです。画素数を増やしたりズーム比をあげるなどの差別化を図ろうとしますがそれも些細なもので、決定的な比較のポイントにはなり得ませんでした。そこへ奇妙なティザーキャンペーンと共に登場したのがミノルタの「DiMAGE X」です。薄型と聞いて、どうせFinePix50iのような単焦点だろう、それなら28mm相当の広角がいいなとか様々な憶測が飛び交いました。しかし発表されたその実体を目にして、ほとんどの人が唖然としたはずです。なんと厚さ20mmに光学3倍ズーム搭載なのです。

 どうやってそんな薄さに沈胴式レンズを組み込むのか? まさかプリズムで90度曲げてくるとは思いも寄らなかったでしょう。もっとも屈曲光学系はオリンパスの「C-1」などで実用化済みで、冷静に考えるとなるほどと思えるのです。発売が待ち遠しいデジカメファンは多かったでしょう。私も発売前から購入を考えていました。それまでは三洋の「DSC-MZ1」を普段のスナップ用に持ち歩いていました。このカメラは圧倒的な連写・動画撮影機能を持ち、絞り優先AEなどの露出モードを備え、トリニティリアルと呼ぶ独自の画像処理機能も持っています。基本的な画質も大変よく、いいカメラだと思われます。しかしお散歩カメラにしては決定的なマイナスポイントがあります。それは起動時間です。

 「あ」と思ってから電源を入れ実際にシャッターが押せるまでに十数秒もかかるのでは、いちいち立ち止まってカメラをセッティングしなくてはなりません。以前使っていた「FinePix4500」は起動などの動作が速く、その点では気に入っていました。しかし光学ズームがないのは困ります。起動が早く、光学3倍ズーム付でかなりコンパクトなデジカメを待っていました。Panasonicの「DMC-F7」はその条件に大変近かったのですが、ズーム倍率が2倍なのと、簡単に白飛びしてしまう画質が原因で手が出せませんでした。そこへ今回の「DiMAGE X」の発売です。これなら理想的なお散歩カメラになりうるぞと早速予約しました。そして今日、現物が届きました。DiMAGE X フロント

 パッケージには本体の他に充電器やソフトウエアなどが同封されています。本体を取り出します。予想はしていましたが確かに薄い! ただFinePix4500で薄型カメラを経験しているのでそれほど大きな驚きではありません。手にした感触はツルツルしてかなり滑りやすいです。FinePix4500では指がかかる位置に「C」型のくぼみがあってそれなりに持ちやすかったのですが、このDiMAGE Xにはグリップらしきものもありません。ただ表面の下の方に「DiMAGE X」と書かれた樹脂製のプレートがあり、かろうじて中指か薬指の先端がかかります。それでも決してグリップはいい方ではありません。右手の指がかかるところには、もっと多い突起やゴムなどの滑り止めが欲しかったと思います。さらに左手の置き場にも困ります。レンズの開口部が向かって右上の角にあって、うっかりすると指先が画面に入ってしまいます。ここは右手と同じように前後から挟んで持つのが正解でしょう。

 外観のデザインはステンレスなどの金属を使っただけあって質感は上々です。ただし携帯デジカメとしては面白みがなさ過ぎます。せめて表面には何らかのデザインが欲しかったです。その方が愛着も湧くでしょうし、うまくデザインすれば滑り止めにも役立ちます。裏側のスイッチの配置はあまりいい方ではありません。特に液晶モニターの下に並ぶ4つのスイッチは押しにくさを感じます。できればモニターの左側に縦に並べて欲しかったです。また撮影と再生を切り替える小さなスライドスイッチも質感が悪いです。ただ滑りやすさはありません。

 上下に動くキーと左右に矢印のついたキーが並んでいます。一般の十字キーに相当するものでしょう。フジフイルムのデジカメにも同様のものがあります。左右のスイッチは撮影時に直接露出補正ができます。さすがにカメラメーカーだと感心しました。フジフィルムのデジカメでは、露出補正はメニューでマニュアルモードにしてさらメニューで操作しなければなりません。いくら露出が外しにくくなったとはいえ、光線の加減で補正の必要なことはあります。真ん中の上下に動くキーはズームに使います。しかしやや堅くて、操作に手間取ります。そして実際に使ってみて気がつきましたが、電源を入れた時には常にワイド側で起動します。しかしワイド「端」ではなく、起動後に若干ワイド側にズームできます。よくクセを知らないといけませんね。ズームの速度は心配していたほど遅くはありません。音も静かです。ただ設定でデジタルズームをオンにするとシームレスにテレ端からデジタルに移行します。一旦スイッチを押し直してから移行した方が好ましいと思います。DiMAGE X リア

 そして上下左右にキーで操作して「決定」する時に押す「●」のボタンが離れていて押しにくく、間違いも招きます。やはりこのボタンももっと上にあって欲しかったです。

 シャッターボタンは二段階の通常のものですが、半押しの感触が非常にわかりにくいようです。半押しまでが柔らかくて、全押しになって初めてクリック感を覚えます。半押しのままAEロックしたい場合などにボタンを放してしまいそうです。むしろ半押しにクリック感を置き、全押しにはクリック感はそれほど必要ないように思います。シャッターボタンの左側にある電源スイッチは、ちょっと押すだけで入ります。誤操作しそうな気もしますが、小さいので大丈夫でしょう。起動する際には「ぴろりん」と音が鳴ります(設定で消せます)。シャッターを押した時やメニューの操作の際にも違った操作音が設定されています。キヤノンのPower Shot S40のようにカスタマイズはできませんが、いままでのカメラと違った作動音は「なごみ」ますね。起動だけでなく終了の時にも音が鳴ってくれたらいいなと思いました。

 起動時間は宣伝文句に偽りはありません。ここと思った瞬間に手元でスイッチを入れれば構えた時にはモニターが作動しています。やはりスナップカメラは起動が早いのに限ります! そこからズーミングしてもそれほどじれることはありません。ただし電源のスイッチからシャッターボタンへ人差し指を移す際にちょっと持ち替えが必要なことがあります。またフラッシュを右手でふさいでしまいそうにもなります。

 シャッターを半押しするとピントが合った時には光学ファインダー横のLEDが緑に光ります(「ぴろりん」と音も鳴ります)。あわなければ点滅します。液晶モニターでのピント確認がしにくい代わりにこの表示なら比較的分かりやすいでしょう。フォーカスエリアを現す枠が大きいのでどこに合っているのかわかりませんが、あとで画像を見た限りでは中心に被写体を置けば問題なさそうです。このカメラにはマクロモードへの切替がありません。ある意味では都合がいいこともあります。いちいち設定し直す必要がありません。一部のデジカメなどではメニューを開かないとマクロにできないものもあるくらいです。しかし最短撮影可能距離は25cmです。これはテレ側でもワイド側でも同じです。この点も分かりやすいとも言えますが、道ばたの小さな花を撮りたい時に25cmではちょっと寄り切れません。10cmくらいなら充分ですが、現状でもテレ端でなら名刺くらいの大きさをいっぱいに撮れます。今後はマクロレンズの自作も検討中です。

 バッテリーは専用のリチウムイオンです。携帯電話のそれに似た薄いものでした。ボディの横から挿入します。同じフタを開けてメディアも入れますが、交換の際に飛び出すことはありません。バッテリーにストッパーがあるためです。しかしこのストッパーが煩わしく、取り出しにくいものです。付属の充電器で充電します。満充電まで80分。使用時間は120枚程度とのこと(仕様)。実際に使った感じでも、50枚ほど撮ったところで半分の警告が出ました。大きさの割にはいい保ちだと思います。ボディの大きさの都合もあるのでしょうが、フジフィルムのようなクレードルで充電できたら携帯電話のようにもっと気軽に使えたでしょう。DiMAGE X メディアとバッテリー

 メディアはSDカードを使います。マルチメディアカードも使えますが、作動がかなり遅くなります。SDカードは今後大容量化、高速化が約束されているのでスマートメディアよりもむしろ期待できます。本体への出し入れはそれほど苦にはなりません。

 シャッターを押すと画像が記録されます。かなり高速とは言えませんが、設定によってポストビュー(撮影直後に画像を表示する)を2秒間表示させていればあまり気になりません。このカメラは音声付きの動画も連写機能も備えています。まだその機能は確認していませんが、秒間2コマの連写や90秒までの動画記録は意外と使えそうだと思います。IXY DIGITAL200と違って本体で音声も再生できるのがメリット。これを利用してボイスメモも記録再生できます。モニター上の再生画像は画面が小さくて確認しにくいものの、拡大機能を持っているのでピントなども確認できます。再生間隔も比較的早くて小気味いいです。画像の消去は数ステップが必要なので面倒かも知れません。ところでこのカメラにはコマナンバー記録機能がありません。フォーマットしたりメディアを入れ替えるとファイル名がリセットされます。DSC-MZ1でも同様でしたので、このDiMAGE Xでも最後に撮ったコマを残しておくことで連番が続きます。やや使い勝手が面倒です。ちなみに日付名でフォルダを作ってファイルを記録する設定も可能です。

サンプル1 サンプル2 サンプル3
DiMAGE Xワイド端 DiMAGE Xテレ端 DiMAGE Xマクロ
ワイド端(37mm相当) テレ端(111mm相当) マクロ撮影
1/181秒 F6.6 ISO100 +0.0EV 1/883秒 F3.6 ISO100 +0.0EV 1/504秒 F3.6 ISO100 +0.7EV

 簡単なテスト撮影をしました。ワイド端でもテレ端でも屈曲光学系で心配していた解像度は予想したほど悪くはありません。木々の枝もべたっとせず、遠くの看板なども解像できます。ただし若干輪郭強調が強めなようです。コントラストは最近のコンパクトクラスに比べやや抑えられていてむしろ好感が持てます。この日は曇り気味だったので発色がわかりづらいのですが、紅梅の画像を見た限りでは控えめで落ち着いた印象です。全般にレタッチ向きでしょう。マクロでの解像感も良好です。ボケを楽しむカメラではありませんが、上手に光線を使えば絞りを開けてぼかせます。

(2)第二印象(2002.2.17)

 しばらく携帯しながら使ってみました。何と言っても起動の早さは最大の武器です。再生への切替、撮影間隔などどの動作にしても素早くて快適です。

 それにしてもこれほどの小さなボディに光学3倍ズームレンズの他、光学ファインダーや液晶モニターなどを詰め込んだ技術は大したものです。しかもこの価格での提供は驚きです。さらに驚いたのは、しっかりと三脚のネジ穴があるのです。たとえ小さなネジ穴でも、ボディの小ささからすれば占める比率は大きいはず。バッテリーとUSBコネクターのすき間にうまく納めています。またレンズユニットやレンズバリア、光学ファインダーのズームなど様々な可動部分がありますが、それぞれに組み込まれているモーターの大きさはいかほどのものなんでしょう。

 ところでフルオート機とはいえ、やはりシャッターを押す時に(半押し状態で)シャッター速度と絞りの値を表示して欲しいと思います。以前使っていたFinePix4500もQV-2400UXも表示されたため、手ぶれの可能性などを予測できました。DiMAGE Xは手ぶれ警告のマークが出るだけです。

 純正のネックストラップを使っていますが、社外品のように簡単に付け根の部分で脱着できないのが不便です。また長さも調節できません。そして全体の長さも私には短すぎます。

(3)DiMAGE  X改造計画 その1(2002.3.4)

 DiMAGE Xはマクロへの切替が不要です。ワイド端でもテレ端でも25cmまで近づけます。しかし実際にテレ端でも25cmというと結構な距離なんですね。お散歩カメラとしては優秀なのですが道ばたの小さな花などを大きく写せません。その点ニコンのデジカメは伝統的に(?)かなり近くまで寄れます。そこでDiMAGE Xでも小さなものを大きく写せないかと考えました。最も簡単な方法は、対物レンズの前にもう一枚凸レンズを置くことです。つまりマクロコンバージョンレンズの代わりになるものを取り付けます。しかしいざ使えそうなレンズを探してみるとなかなかありません。単眼鏡を分解したりルーペを探したりしました。

 で、今日たまたま寄った100円ショップで簡易なルーペを購入しました(勿論100円)。レンズの大きさがまだ大きすぎますが、とりあえず試作品として試しに対物レンズの前に置いて写してみます。そのままではテレ端で最短撮影距離は25cmです。しかしこのレンズを使うとなんと一気に10cmまで近づけます。しかも拡大率が高いのでかなり大きく写ります。もっとも画質は二の次ですが(^^;) もう少し実験を重ねながら最適なレンズを探してみます。 

100円ルーペ
100円ルーペ(^^;) テレ端で25cmより テレ端+ルーペで10cm!

(4)DiMAGE X改造計画 その2(2002.6.25)

 改造と言うにはほど遠いのですが。。。(^^;)ゞ  今日カメラ店でこんなものを見つけました。デジカメ用のグッズで、エレコムの「すべり止めシール」というそのまんまなネーミングのものです。要は滑りやすいボディに貼り付けて指のかかりをよくするもののようです。DiMAGE  Xは高級感たっぷりの金属ボディなのですがこれが非常に滑りやすい。特に左手で支える部分はほとんど摩擦がありません。そこでまず右手の親指がかかる部分に貼り、左手がかかる所にも前後2カ所貼りました。これがとてもいい具合でもう滑る心配はありません。オススメのグッズです。

すべり止めシール 貼ったところ
すべり止めシール 右手親指のすべり止め