カシオ QV-2400UX
CASIO QV-2400UX
 コンパクトデジカメ全盛の中、意外なベストセラーなのがこのカシオQV-2400UXの前モデルであるQV-2300UXです。3倍ズームカメラでもっともコストパフォーマンスが高く、(恐らく)カシオ製は値引き幅も大きいのでしょう。販売店もFinePix系とともにパソコンにセットするカメラやバーゲン品として頻繁に扱われます。このQV-2400UXはその改良型です。IXY DIGITAL200のような大きな変更点なく、ベストショット機能の強化などにとどまります。
 スペック的には上級機種と遜色ない内容ながら、ベストショット機能など初心者にも優しくて、何より価格が安い。もっと人気があってもいいはずです。カシオといえばかつて「QV-10」というエポックメイキングなデジカメを発売し、今日のデジカメブームの礎を築いたメーカーです。しかし一般的にはソニーやフジフィルムなどに比べデジカメの分野では知名度が低いためかイマイチイメージがわきにくいようです。
 「QV-10」からの伝統である回転式のレンズは「COOLPIX990」でも威力を発揮しましたが、このカメラでも大変使いやすいです。ウエストレベルで構えられるので、光学ファインダーがない代わりに液晶モニターだけでも不自由しません。ただし問題はそのモニターの画質です。ちょうど超高感度カメラで暗闇を撮っているかのようなざらついた画質です。ちゃんとマニュアルにはその旨が記されていますが、知らないで見ると故障かと思ってしまいます。とくにマニュアルフォーカスではこのモニターが頼りなので改善を望みたいです。
 撮影した画像を見る際にも最初にプレビュー用の低解像度の画像が表示されてから元画像が表示されます。そのため撮影と再生の切り替えや再生での画像の切り替えなど、各作動は非常に素早くてストレスがありません。ただ唯一と言っていい欠点がストロボの充電時間です。あらかじめ発光禁止にしておき、設定を保持するようにしておかないと、起動の度にストロボの充電で待たされます。明るい場所での撮影が多い場合には発光禁止にしておきましょう。ストロボの切り替えは簡単なので苦になりません。
 作動の早さは表示だけでなく、オートフォーカスやズームの動きも早いほうです。DSC-MZ1はシャッターを切る際にもシャッタースピードなどの情報が表示されず、手ぶれを起こしても気が付かない可能性があります。しかしQV-2400UXは表示される情報が豊富で親切だと思います。再生時にはヒストグラムも出るため、露出に失敗したら再度撮影できます。ただしシャッターが降りた直後に撮った画像を短い時間表示するポストビューがないのはちょっと不便です。
 電源は単3型充電池。専用バッテリーの多いこのクラスでは珍しく汎用性が高い単3型を使うのはいいですね。複数のカメラを持っていると、電池やメディアが共通の方が何かと便利です。本体は軽いのですが電池を4本収納するため使用時の重さはやや重めです。電池を納めるグリップ部分が大きめで持ちやすさはCOOLPIX990ほどではないもののいい部類です。シャッターボタンやズームレバーへも自然に指がかかりますが、メニューボタンや「+」「−」ボタンへのアクセスはよくありません。最近のデジカメには十字キーが常識となっているので是非改善して欲しいところです。
 モニターの下に並ぶボタン類と上部のボタンで操作します。二手に分かれているのが不自然です。でも頻繁に使う機能がすぐに表示できるのはよく出来ています。またカスタマイズも出来ます。露出モードの設定を画質/サイズ画面に切り替えておくと便利です。カメラの状態を示すLEDが小さくて場所も悪く、できればモニターの上に移動して欲しいです。
 本体は全体がプラスティックで出来ています。最近流行のコンパクトデジカメの多くが金属製のボディなのに比べ、軽量化されるとはいえ質感が悪化します。特にコネクタやコンパクトフラッシュ、電池のフタはすぐに壊れそうです。またUSBケーブルが同封されないのは不親切です。汎用品でも使えるモノがあるので、情報を確認して入手をおすすめします。またレンズの前面はコンバージョンレンズやフィルターを取り付けられるようになっています。しかしレンズを覆うシャッターはなく「キャップ」で保護しなければならない点は大変不便です。キャップはすぐに無くしそうだし装着したまま電源を入れてしまいそうです。
 画質は前モデルであるQV-2300UXからほとんど変化はなさそうです。元々原色フィルターによる画質は発色もよく、コントラスト/彩度/シャープネスの調整も出来、フィルター効果をかけられるので画質は好きなようにいじられます。だたし画素の大きさが小さい(211万画素−1/2.7インチ)のでダイナミックレンジは広くはなく、解像感も最新機種と比べ特に優れてはいません。
 初心者にはベストショット機能を提供して使いやすさを訴えます。一方でマニュアル機能も豊富で使いでがあります。絞りの調整がが二段階(F2.8/5.6)しかないのがモノ足りませんが、機能的にはカメラの基礎を学ぶにも充分です。マイクロドライブが使え、バルブ露出も可能、独自のノイズ低減機能を備え、コンバージョンレンズも用意されます。アングルの自由度の高い回転レンズも効果大です。本体の厚みが気にならなければこれほどコストパフォーマンスの高い機種は少ないでしょう。